
「超高速開発ツール」なんて言われても、ちょっと疑ってしまいますよね。
自分も使用する前は、確かにそんなツールあるわけないと思っていました。
実際に業務で2年間ずっと使用してみて「これはいけるな」という確信のもと記事にしましたのでまずはご覧いただければと思います。
目次
超高速開発ツールとは
システム開発では、コード(プログラム)を記述することで、色々な要件を満たす機能を作成しています。
このコードは様々なプログラム言語で記述されており、そのプログラム言語を習得するためにはそれなりのコストがかかります。
そのコストのかかるプログラミング工程を出来るだけ少なくして、コストを削減するためのツールが「超高速開発ツール」です。
OutSystemsとは
「超高速開発ツール」の中でも割と敷居が低いと思われる「OutSystems」という製品についてご紹介します。
OutSystemsとは、ポルトガルで設立されたOutSystems社によって開発され、現在(2020年02月時点)では52カ国で利用されている製品になります。
※OutSystemsは、ローコード開発というコード(プログラム)を記述する量を減らして開発工数を削減します。
OutSystemsがいけると思った理由
まず、環境の準備がとても簡単。
Paas環境であれば5分以内で構築が完了します。※個人環境(Freeエディション)の場合
データベースサーバーとWebサーバーが5分で構築完了。すごくないですか?
環境の手順は以下のページで解説しています。
https://mamitoblog.com/outsystems-toha/
あと、どうしても標準機能では要件が満たせない時のための拡張機能(C#によるコード開発)が簡単にできること。連携の方法もやればすぐにわかるようにできている。とても楽。
また、オンプレミスなどでは既存のデータベースのデータ内容を読み取って、OutSystems側で閲覧、編集することも可能。
開発もビジュアルエディターで記載するため、ソースコードが読みづらいなども軽減されます。
※読みづらく書くこともできるので、あくまで軽減ってことで。
ほかにも色々ありますが、開発者側のメリットが、かなりでかいです。
顧客側も開発スピードが上がって要望を色々と取り込めるためWIN&WINです。
とても素晴らしいOutSystems。
ぜひ、皆さんに体験していただきたいので詳細な内容を以下で解説していきますね。
OutSystemsの開発方法
OutSystemsでは、上記のようなビジュアル言語を用いた開発画面にて開発を行います。
ブラウザに表示される画面を開発する際には、ウィジェットと呼ばれるアイコンをドラッグ&ドロップすることで機能を作成できます。
ウィジェットは、標準機能で各画面部品(ボタン、テキストボックスなど)ごとに用意されています。もちろん、自分でオリジナルの画面部品を作成することも可能です。
画面にてボタンを押下した時の処理などは、Actionと呼ばれる部品に処理を記載します。
Actionには3つ種類があり、それぞれに役割が異なり、使用できる部品なども異なります。
- ClientAction : クライアント側で動作するAction
- ScreenAction : 画面側の動作を記述するAction
- ServerAction : 各画面やScreenActionから呼び出されるAction
Actionも画面と同様に、Action専用の機能が用意されており、ドラッグ&ドロップにて機能を作成できます。
OutSystemsの拡張性
標準機能では、顧客の要件を満たせない状況が出てきた場合、OutSystemsでは標準機能以外の機能を別途「Forge」という拡張用のアプリケーションが用意されています。
引用元:outsystems.com
Forgeでは、画面のテンプレート、各画面部品、認証部品など様々なアプリケーションが用意されているため、ある程度の要件であればForgeを利用するだけで解決します。
Forgeは、いつでも開発画面からインストールし、すぐに試すことができます。
また、Forgeにも存在しない場合は、個人で作成することが可能です。
その場合、C#にて開発することになります。
※OutSystems10までは、C#とJavaを選べるようになっていましたが、OutSystems11からはC#が推奨されているようです。
OutSystemsの外部データベース
OutSystemsでは、構築する際に各エディションにて指定されているデータベースをインストールします。
また、既に存在するデータベースを直接OutSystemsと接続してデータのやり取りを行うことも可能です。その際には、使用されているSQLなども利用できます。
通常OutSystemsでは、データベースをEntityというオブジェクトで管理します。
※既存のデータベースも同様にEntityとして定義され、OutSystems内で利用できます。
下記、公式ページにて「HRデータベース」の接続方法が記載されていますので、ご参考ください。
OutSystemsの外部インターフェース
既存のシステムとのやり取りの一つとして、外部インターフェースがありますが、OutSystemsでは以下が用意されています。
・REST
・SAP
これらの外部インタフェースを利用すれば、既存システムとのやり取りは可能かと思います。
※SAPは無料で使用できる個人環境では使用できません。
OutSystemsを使用した感想
Webシステムを構築されている方であれば、OutSystemsによる開発は、さほど難しくはありません。
どうしてもOutSystemsの操作方法などで教育コストは発生しますが、コツさえつかんでしまえばわりとサクサク開発出来てしまうのではないでしょうか。
また、Youtubeなどにトレーニング教材がありますので、「OutSystems」で検索してみると色々見つかると思います。